あなたが普段ねこちゃんと遊んでいるとき、急に手や足に噛み付くことはありませんか?
頭やのどの部分を撫でたりすると気持ちいい素振りをしますが、お腹や体の部分を撫でても甘噛みをしてくるねこちゃんが多いです。
ねこちゃんの甘噛みは癖になるので、できるだけ赤ちゃんの頃からしつけをする事が望ましいです。今回はねこちゃんが甘噛みをする理由や原因、また甘噛みを止めさせる方法を詳しく解説したいと思います。
猫が甘噛みをする理由と原因
ねこちゃんには狩猟本能があるので噛む行為は当然の行為です。子猫の時に親猫に噛み付いたり甘噛みをしたりしますが、親猫から叱られて噛む力加減を学んでいきます。
しかし赤ちゃんの状態で購入したり保護したねこちゃんは、親猫から嚙む力加減を学んでいないのであなたに対して強く噛む場合があります。強く噛まれる事によって
も、もしかして嫌がる事をしてしまったかな…
痛い!私の事嫌いなのかな?
などと思う事もあるかと思いますが安心してください。ねこちゃんの甘噛みを叱る事ができず、そのまましたいがままにさせてしまったりしつけをしないままでいると、それが癖になってしまいエスカレートしたり追々大変な事になってしまいます。
あなただけなら許容範囲かもしれませんが、もし他のねこちゃんと一緒に暮らしていたら他のねこちゃんにも噛みつく可能性があります。
そして何よりも怖いのが電源コードなどに噛みついて、最悪の場合も考えられます。もし、ねこちゃんの甘噛みに悩んでいる方がいても安心してください。これからでも治す事が可能です。
まずはねこちゃんが甘噛みをする理由を解説していきます。しっかりと呼んで把握しておいてください。
歯が痒い
子猫は生後一か月ほどで乳歯が生え揃い、三ヵ月~七ヵ月ほどで全て永久歯に生え変わります。この時期は歯の生え変わりの口の中がむずむずとむず痒く、ぬいぐるみやあなたの手を噛む場合があります。
半年に満たない子猫で甘噛みを繰り返す場合は口の中をチェックしてあげて下さい。口の中から血が出ていたり、乳歯が数本抜けている状態であれば歯が痒い事が原因で甘噛みしてくる可能性が高いです。
狩猟本能
ねこちゃんには狩猟本能があり、おもちゃなどを獲物に見立ててガジガジと噛む光景を見られると思います。それと同じように、あなたの手や指を本能的に噛む場合もあります。
一緒に遊んでいると手や足にしがみついて、猫キック&噛みつきをしてくる時がありますがその場合はしっかり叱ってください。叱らない事で「噛みついても良い」と認識してしまいます。
発情期
去勢をしていないオスのねこちゃんにも注意してください。発情期に交尾をする時、オス猫はメス猫の首の辺りに噛みついて逃げられないようにする行為があります。これを「グリップ」と言います。
このグリップ行為が原因であなたの手や指、足に噛みつく可能性があります。あなた以外にもソファや家具など普段噛まないような場所にも噛みつく場合があります。
このグリップ行為を叱るような事はしてはいけません。去勢手術をする事で一切グリップ行為はしなくなります。あなたと一緒にこれからも生活をしていくのであれば去勢手術は必ず受けて下さい。
甘えている
あなたが普段のルーティンでねこちゃんと遊んでいる最中に甘噛みしてくる場合は甘えている時のサインです。親や兄弟などとじゃれている時に行う行為です。あなたにその様な甘噛みをしている時は、あなたを心から信頼し、甘えているという証拠です。
いきなり𠮟りつけるのではなく、「痛いよ!ダメだよ!」と優しく𠮟ってあげて下さい。
触って欲しくない
甘えている場合と似ているのですが、一緒に遊んでいてねこちゃんを撫でていると噛みついてくる場合があります。
ねこちゃんは遊んでもらう事と甘えたいタイミングで好きな場所を撫でてもらう事は大好きですが、好きな場所以外を撫で回される事は嫌います。個体差はありますが、一般的にお腹周りを撫でられることを嫌うねこちゃんが多いです。※お腹周りが好きなねこちゃんもいます。
甘えているのか、触って欲しくないサインなのかの判別が分からない時は、ねこちゃんの目を見て下さい。目を大きく開いている時は嫌がっているサインで、目を細めたりゴロゴロ言っている場合は甘えているサインです。
ストレス
ねこちゃんは虫の居所が悪い時に、人や物、同居しているねこちゃんに八つ当たりをします。
環境の変化や、いつも出入りしないような人が出入りしたり、猫トイレが汚れている時などはねこちゃんはストレスを過度に感じます。
いつも噛みつかないのに急に噛むようになった場合はストレスが原因と注意してください。
自己防衛
病気やケガ、驚いたときなどにねこちゃんは噛みつく場合があります。
全ての項目に当てはまらないのに噛みつき行為が見られる場合はケガや病気を疑ってください。ねこちゃんはケガや病気の際は、見えないところに隠れたり、患部をペロペロと舐め続けたりとわかりやすいです。
病気やけがの疑いがある場合はすぐにかかりつけの病院へ行くようにしましょう。
猫の甘噛みを治す方法と対処法・しつけ
ねこちゃんが噛みついてくるから全てねこちゃんが悪いわけではありません。
ねこちゃんの甘噛み・噛みつく理由を見て頂いたらわかるように、あなた自身の問題や病気やケガ・ストレスの場合もあります。
あなたやケガが原因で噛みつき行為をしているのに、頭ごなしに「ダメでしょ!!!!」と叱るとねこちゃんはどんどん心を閉ざしていきます。なので前述した、ねこちゃんが甘噛み・噛みつきをする理由と原因をよく理解してから正しいしつけを行ってください。
対処法やしつけ方法を解説していきましょう。
噛みつくたびに声と態度で理解させる
甘えやじゃれている時に興奮してあなたに噛みつき行為を行った場合は、噛みついてきた瞬間に大きな声で「ダメ!」「痛い!」と言って手を放しましょう。
たとえ可愛くて遊びを継続したい場合も、一度手を放し大きな声を上げ、ジッとねこちゃんの顔を見ましょう。ねこちゃんの目を見ながら「してはダメなんだよ」と低い声で伝えましょう。一度や二度の注意で治る事はありませんが、根気よく続ける事で「噛んではいけないんだ」と理解するようになるでしょう。
怒鳴りと暴力はしてはいけない
たとえどのような事があっても、怒鳴ったり叩いたりする事は絶対にしてはいけません。怒鳴ったり叩いたりする事でその場は収まります。その場は収まり、ねこちゃんは逃げていくでしょう。
しかしあなたとねこちゃんの信頼関係はこの行為によって失われてしまいます。人間も同じ事ですが、恐怖心で支配する事で本当の信頼関係は結ぶことは出来ません。
しかしあなたも人間です。あまりの痛さに怒鳴ったり叩いたりしてしまう時があるかもしれません。そんな時は逃げたねこちゃんに近付いて「ごめんね」と謝って、ねこちゃんが好きなおやつを一つだけあげたり、好きな場所を撫でてあげましょう。
噛みつかれたら無視をする
噛みついた瞬間にあなたは撫でたり遊んだりしていた手を放してその場から離れて下さい。
完全に無視をして本を読んだり違う事をしてください。するとねこちゃんはまた甘えたりじゃれてきたりするでしょう。そんな場合は少し移動をして場所を変えて、また違う事をしてください。またねこちゃんはあなたのそばに来て甘えてくるでしょう。甘えてきたらまた移動。この繰り返しでねこちゃんを一定時間無視してください。
これも数度行うだけで噛みつき行為が治るわけではありません。何度も繰り返し根気よく行う事でねこちゃんも学習していきます。
嚙んできたら腕を持って注意
無視を繰り返しても、注意しても治らない場合は多々あります。暴力や怒鳴ったりする事は絶対にしてはいけませんが、多少の𠮟りつけをして覚えてもらわなければねこちゃんの為にもよくありません。
なかなか治らない場合は、噛みついてきた瞬間にねこちゃんの腕を掴んで「ダメでしょ!」と注意しましょう。腕を持つことでさらにヒートアップする場合は、掴んだ腕をねこちゃんの口に入れて下さい。
自分の腕を噛むことはしないので、動作で理解させるという方法です。何度も繰り返す事で効果はきっと出るでしょう。イライラする事もあるかと思いますが、何事も根気が必要になります。頑張ってください。
おもちゃを与える
色々な方法を試してもなかなか噛みつき行為が治らない場合はおもちゃを与えて下さい。
何度も言いますが、ねこちゃんには狩猟本能があり肉食動物でもあります。完全に噛みつき行為や甘噛み行為を治す事は正直難しいです。
噛むことをやめさせる事でストレスも溜まってしまいます。なので「噛んではいけない」のではなく「嚙んで良いもの悪いもの」という学習法もあります。
ねこちゃんは甘噛み・噛みつきと同時に猫キックも大好きです。あなたにはしてはいけないけれど、おもちゃならいいんだという理解させるためにもおもちゃを与えてみて下さい。ボールなどよりもねこちゃんが身体に挟めるぬいぐるみなどが効果的です。
ねこちゃんのストレスにならないように気を付ける
過度なしつけはねこちゃんにとって大きなストレスとなります。わんちゃんと違ってねこちゃんにしつけで覚えさせることは困難です。
甘噛み行為・噛みつき行為が完全に治らない場合は「あなたから身を引く」という事も大事な事です。ねこちゃんと遊んだり撫でたりしていると
そろそろ噛みついてきそうだな…。
というタイミングやパターンがあるかと思います。そんな時はすぐにおもちゃに切り替えたり、手を離したり、撫でる手を止めたりと、あなたから噛まない方法を誘導してあげる事が大事です。
あなたにとっても、ねこちゃんにとってもストレスの毎日を送るために実践してみて下さい。
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