ラグドールはおだやかで大人しい性格を持ち、飼い主に対して従順な猫です。
また、そのおだやかな性格は飼い主だけではなく初対面の訪問客や、小さな子供の相手としても全く問題がありません。
このため、初めて猫の飼育をするという方でも、とても飼育しやすい猫です。
美しくふさふさとした柔らかい被毛は、基本的白色と他の色が入ったバイカラーで構成されることが多く、その毛色の入り方もさまざまで見た目的にも大変人気があるのがラグドールです。
そんなラグドールと一緒に暮らしてくために知っていてほしいいくつかの点をご紹介していきます。
- ラグドールの名前の由来
- ラグドールの性格
- ラグドールの特徴
- 飼育時の注意すべきこと
ラグドールの事をもっと知りたい、ラグドールを育ててみたいと思っている方は、是非参考にしてみてください。
ラグドールの由来
ラグドールの由来は、1960年頃にアメリカのカリフォルニアに住む猫のブリーダーが、シールポイントのバーマンとホワイトのペルシャの交配をさせたことから始まります。
この品種を基礎にしてさまざまな交配をしていくことで新しい猫種を生み出し、現在のラグドールが生まれたと言われています。
ラグドールという名前の由来は「ぬいぐるみ」からきています。「ぬいぐるみ」という名前の通り、抱っこされるのが好きな猫です。
ラグドールは、人間が抱いたときに嫌がることなく身をまかせ、脱力して抱かれる姿がまるで「ぬいぐるみ」のように見えることから、この名前になったと言われています。
ラグドールの性格
ラグドールの性格については成猫と子猫とで少しだけ違う点もありますが、以下のような性格を持っています。
- 愛情深く穏やか
- 誰にでも愛嬌がある
- 子供にもほかの動物にも寛大
- 運動量は少ない
ラグドールは飼い主に対して従順で愛情が深く、スキンシップを好みます。抱っこ好きで穏やかな性格は、抱っこ嫌いでそっけない一般的な猫とは少し違います。
また、信頼をしている飼い主だけでなく、初対面のお客さんや小さな子供に対しても、優しく愛嬌を振る舞ってくれます。
人間だけではなく、ほかの動物にも寛大な心を持ち、攻撃するようなこともないので多頭飼いにも向いています。
ラグドールは、その友好的で穏やかな性格から犬っぽい猫だとも言われています。
また、数多くいる品種の中でも、あまり激しい遊び方は好まず運動量は控えめです。遊ばないというわけではなく、多くの品種が好きなキャットタワーなどには関心を見せず、おっとりとしてあまり動き回るようなことはないというだけです。
例えば、寝ころびながら遊ぶような横着とも言える遊び方をする傾向が見られます。活発に動くよりも人間の膝の上でじっとしているのが好きなようです。
ラグドールは、とても賢く飼い主に対して従順なので、いたずらするようなこともあまりなく知的な面もあるため、しつけをしやすく飼いやすい品種の猫と言えます。
ラグドールの子猫も成猫と同じように友好的で親しみやすく、爪とぎやトイレの使い方などもすぐに覚えてくれる頭の良い猫です。
成猫と異なる点は、他の種類の子猫と同じように活動的で良く遊びます。成長するにつれて、のんびりと穏やかな性格になっていきます。
ラグドールの3つの特徴
ラグドールには、大きく3つの特徴があります。
- 体の大きさ・体格が大きい
- 美しく柔らかい被毛
- 成長がゆっくりしている
体格が大きい
ラグドールは、他の品種の猫の体の大きさと比べると体格が大きい種類に分類されています。
成猫のがっしりとした体形は、存在感抜群です。
「他の猫種に比べて極端に骨量が多く骨格構成も大変優れ、とても体重が重く感じられます。セミロングヘアーの被毛もこの猫を大変立派な体格に見せています。」
ASIA CAT CLUB-ラグドール-
美しく柔らかい被毛を持つ
ラグドールは、美しく柔らかい被毛を持っています。
ふわふわでなめらかな被毛は厚く、ボリュームもあります。
ラグドールの多くは、皮毛が白色と他の色が入ったバイカラーで構成され、猫の中でも長毛種の部類に入るセミロングの長さの被毛が特徴です。
この毛色だけでもラグドールが好まれる特徴とも言えます。
成長が緩やか
ほかの猫種と比べるとラグドールは成長がゆっくりというのも特徴です。
生まれてから成猫になるまでの期間が緩やかで、おおよそ4年をかけて成猫になります。
一般的な猫は1年で成猫に成長しますが、ラグドールは1年を過ぎてもまだまだ成長し大きな体を持つ、成猫となります。
また、平均寿命も12~17年と一般的な猫と比べると長いと言えます。
ラグドールと同じ様に、ゆっくり成長する大型の猫には、「ノルウェージャン・フォレスト・キャット」や「メインクーン」などがよく知られています。
飼育する際に注意すべきこと
ラグドールを飼育する際に注意すべきポイントは3つあります。
- かかりやすい病気に注意
- 年齢に応じた食事をあげる
- 狭い部屋での飼育はNG
かかりやすい病気
ラグドールはかかりやすい病気がいくつかあるので注意することです。
- 肥大型心筋症
- 尿路結石
- 毛球症
- 熱中症
肥大型心筋症
肥大型心筋症とは、心臓を構成する筋肉が分厚くなる病気です。
遺伝が関係している病気のため、避けることは難しく、かかりやすくなっています。
心臓から排出される血液の量が減少するため、呼吸が荒いとか疲れやすくなります。病気が進行すると、突然死を起こすこともあるため注意が必要です。
ラグドールを手に入れたいとなった場合には、親猫や子猫の遺伝子検査を行っているペットショップやブリーダーなどから譲り受けるのがいいです。さらには健康診断も欠かさないようにしましょう。
尿路結石
他の品種の猫にもあるようなことですが、尿路結石にも注意が必要です。
尿に含まれるミネラル成分が結晶化し結石が形成される尿路結石は、排尿時に痛がったり血尿を引き起こしたりします。トイレに行ってもなかなか尿が出ないということもあります。
尿路結石を防ぐためには食事管理をしっかりし、ミネラルの多いバランスの取れた食事といつでも水が飲める環境、体を適度に動かすことなどが求められます。
おしっこの変化や動物病院での定期検査も行うようにしましょう。
毛球症
毛球症とはその名でわかるように、毛繕いをすることにより口から入った毛が消化器官内で毛玉になり、排出されずに起こる消化器系の病気です。ラグドールは、毛が長く毛の量も多いため、毛球症になりやすいと言われています。
毛が固まって球となり、腸が塞がってしまう腸閉塞になると食べ物が通過できず、激しい嘔吐を繰り返し、重症化すると手術をしないといけなくなります。
毛玉予防のためには定期的にブラッシングすることが重要になります。
熱中症
被毛が長いラグドールは熱中症にも気を付けてあげることが必要です。
毛が長く毛量も多いので体に熱が溜まりやすく、特に気温が高くなる夏の間は部屋の温度調整に注意してあげることが重要となります。
年齢に応じた食事
ラグドールには成長するにつれ、年齢に対して合った食事を与えることも大切です。運動量が少ないのですが、食欲は旺盛があるため肥満が問題となります。
ただし、子猫の頃は比較的よく遊ぶため栄養価の高い食事が必要です。
成猫になるにつれて運動量が減り肥満体型にならないためにも、食事管理が大事となります。高カロリーな食事は避け、たくさんのミネラル分を含んだバランスが良い食事を与えるようにしましょう。
狭い部屋での飼育は避けるべき
体が大きくなるラグドールは、狭い部屋での飼育はおすすめできません。できるだけ広々とした室内で飼うことが必要です。
狭い部屋で飼うという事は運動量が少ないことも増して、さらに運動不足となり、狭くて自由に動き回れないことがストレスと感じてしまう可能性もあります。
できる限り自由に動ける広いスペースを確保してあげましょう。
初めて猫を飼う人でも飼育しやすいラグドール
ラグドールの飼育に関してさまざまな事を紹介していきましたが、初めて猫を飼う人でも飼いやすい猫であることは理解できましたでしょうか。
ラグドールの大まかな特徴と飼育していく上での気を付けるべきことを理解し、穏やかで人懐こいラグドールと共に暮らす生活を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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